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【連載】プラモデル®は最高の学び/第1回 親子で始めるプラモデル|子どもの学びにつながる魅力

※「プラモデル」は日本プラモデル工業協同組合所有の登録商標です。

この記事でわかること

  • ・プラモデルは子どもの学びにどんな効果が期待できる?
  • ・親子でプラモデルを始めるメリットは?
  • ・初めてでも作りやすいプラモデルの特徴は?
  • ・低学年以下でもおすすめのプラモデルは?

「子どもに夢中になれる趣味を見つけてほしい」「ゲーム以外にも、親子で一緒に楽しめることはないかな」――そんなおうちの方におすすめしたいのが、プラモデルです。

「難しそう」「工具が必要そう」というイメージがあるかもしれませんが、最近は子どもでも組み立てやすい商品が増え、親子で気軽に始められる趣味として注目されています。さらに、説明書を読みながら考えて組み立てる過程や、最後までやり遂げる経験は、子どもの集中力や思考力、創造力を育むきっかけになるとして、教育現場でも活用が広がっています。

そこで今回は、プロモデラーで書籍やコラム執筆の傍ら全国各地のプラモデル教室で講師をつとめるオオゴシトモエさんに、親子でプラモデルを楽しむ魅力や、子どもの学びにつながる理由、初めてでも始めやすいプラモデルの選び方について伺いました。

今回お話をきいた人/オオゴシトモエさん

1978年広島県出身。模型専門誌の連載企画を経てモデラーとして活動をスタートさせる。作例製作、書籍やコラム執筆の傍ら全国各地で開催される模型教室の講師をつとめる。プラモデルのナビゲーターとして「ものづくりの楽しさ」を広める活動を積極的に行っている。大阪芸術大学キャラクター造形学科、大阪芸術大学短期大学部デザイン美術学科フィギュアコース講師。

 

親子でプラモデルを始めると、子どもにはどんな学びがある?

結論からいうと、プラモデルは「作ること」だけではなく、「考えること」そのものが学びになります。

 

――立体感を把握したり、工具の使い方を覚えたり、ジオラマ制作では想像力や感性を磨いたり。イメージしながら手を動かしていくことは、脳にもいいと言われています (オオゴシさん)

 

説明書を見ながら立体をイメージし、パーツを組み立てることで構造を把握して、試行錯誤しながら完成を目指す。その一つひとつの工程には、子どもの成長につながるさまざまな経験が詰まっています。

実際に、2021年10月よりBANDAI SPIRITSが全国の小学校に向けて提供している無料の授業「ガンプラアカデミア」のように、プラモデルを通してものづくりや工業、環境について学ぶ教育プログラムも行われており、近年は教育的な価値にも注目が集まっています。※

プラモデルは、ただ説明書どおりに組み立てるだけではありません。パーツの向きを考えたり、「次はどこを組み立てるのかな」と完成形を思い描いたり、「どうしたらうまくできるかな」と試行錯誤したりしながら、少しずつ作品を形にしていきます。こうした「考えながら手を動かす時間」そのものが、子どもにとって大切な学びになるのです。

また、オオゴシさんは、ほかのものづくりにはないプラモデルならではの魅力についても教えてくれました。

 

――工作や粘土遊びのようにゼロから形を作るものとは違い、プラモデルは、同じキットから始まるものづくりです。そこに手を加えていくことで、自分だけの個性や工夫が入った、世界に一つだけの作品になります(オオゴシさん)

 

気軽にスタートできるという利点もありつつ、「どんな色にしよう」「どんな風に飾ろう」といった工夫や発想が、一人ひとりの個性として作品に表れます。完成した作品を見比べると、「同じプラモデルなのに、こんなに違うんだ」という発見があるのも、親子で楽しめる魅力の一つといえるでしょう。

 

 

親子でプラモデルをはじめてみよう!初心者でも楽しめる理由

「プラモデルは難しそう」「親も作ったことがないから教えられない」。そんなイメージを持っている人ほど、最近のプラモデルを見たら驚くかもしれません。

以前は、ニッパーでパーツを切り離したり、接着剤を使ったり、塗装をしたりすることが当たり前でした。そのため、「子どもには難しい趣味」という印象を持つおうちの方も少なくありません。しかし現在は、初心者や子どもでも組み立てやすい商品が数多く登場し、親子で気軽に楽しめる環境が整ってきています。

 

――以前のプラモデルは、ニッパーでパーツを切り離すことや、接着剤、塗装が前提でした。でも今は、手でパーツを外せる『タッチゲート』や、接着剤がいらない『スナップフィット』、塗装しなくても色分けが再現できる商品が増えています。(オオゴシさん)

 

さらに、組み立てに使う道具も進化しています。リモネンなどの天然由来成分を使った接着剤など、安全性や扱いやすさに配慮した製品も増え、親子で安心して楽しみやすくなっています。

また、初心者向けのシリーズは、説明書もカラーで見やすく、初めてプラモデルを作る人でも作りやすい仕様になっています。「親が詳しくないから無理かも……」と心配する必要はありません。まずは親子で説明書を一緒に見ながら、「次はどのパーツかな?」「ここにはまるかな?」と会話を楽しむところから始めれば十分です。

では、何歳くらいから楽しめるのでしょうか。まずはメーカーが設定している対象年齢が一つの目安になりますが、オオゴシさんは下記のようにも話します。

 

――おうちの方のサポートが前提となりますが、BANDAI SPIRITSの「ENTRY GRADE(エントリーグレード)シリーズ」の中には、対象年齢が3才~のアイテムもあり、ものづくりが好きなお子さんなら未就学でも楽しめます。(オオゴシさん)

 

一人で最後まで完成させられるようになるのが、およそ小学校中学年くらい。ペットボトルの蓋が開けられる握力があれば、パーツの切り離しや、力が足りないとスキマができてしまうパーツも、きっちりとはめ合わせられるようになります。

 

――また、商品選びに関しては、お子さんが興味のある分野で、達成感が得られる難易度のものを選ぶのがおすすめです。(オオゴシさん)

 

もちろん、子どもの発達や興味によって楽しみ方はさまざま。大切なのは、「一人で全部できるか」ではなく、その子に合った寄り添い方と難易度を選ぶことです。親子で一緒に考えながら完成を目指す時間そのものが、プラモデルの楽しさであり、学びにもつながっていきます。

 

 

子どものプラモデルは「好きなもの」から選ぶのがおすすめ

初めてプラモデルを選ぶとき、商品選びに困る方も多いと思います。でも、オオゴシさんの答えは、前述の通り、「お子さんが興味のある分野のものを選ぶとよい」と、とてもシンプル。

例えば、キャラクターが好きならキャラクターのプラモデル。恐竜が好きなら恐竜シリーズ。

乗り物が好きなら車や電車。最近では、人気キャラクターをはじめ、昆虫や動物、お城など、子どもの興味に合わせて選べるプラモデルが数多く販売されています。まずは「作ってみたい!」と思えるものを選ぶことが、最後まで楽しむ一番の近道です。また、「好き」がさらなる学びや探求心につながることも、プラモデルの魅力。

 

――恐竜が好きなお子さんなら、骨格や体のつくりを知ることができますし、お城のプラモデルなら、実際にお城を見に行ってみようという気持ちにもつながります。(オオゴシさん)

 

プラモデルは、完成したら終わり、ということではありません。「もっと恐竜について知りたい」「本物のお城を見てみたい」「この車はどうやって動くんだろう」。そんな新しい興味が生まれ、図鑑を読んだり、博物館へ出かけたりと、学びの世界が広がっていくきっかけにもなります。さらに、さまざまな楽しみ方があるのも、プラモデルの魅力の一つ。

 

――まずは一つ作って完成でもいいですし、色を塗ったり、シールを貼ったり、飾ったり、自分でゴールを選べるのもプラモデルの魅力です。(オオゴシさん)

 

「上手に作ること」を目標にする必要はありません。まずは完成させる喜びを味わい、そのあと「もっとやってみたい」と思ったら、自分のペースで楽しみ方を広げていきましょう。

初めてのプラモデル選びのポイント

 お子さんの「好き」を優先する

子どもが興味を持っているジャンルのプラモデルを選べば、お子さんの関心を広げるきっかけにもなります。

対象年齢を参考にしつつ、お子さんが達成度を感じられるものにする
メーカーが設定している対象年齢を参考にしつつ、難しそうな部分はおうちの方がサポートすれば安心です。

完成をゴールにしすぎない
まずは「最後まで作れた!」という達成感を味わえれば十分。色を塗ったり飾ったりする楽しみは、あとから少しずつ広げていけます。仮に最後まで完成できなかったとしても、「できないことを知る」というのも学びの一つですし、できなかった原因を親子で一緒に振り返ることも大事です。

 

「できた!」という成功体験が、自信につながる

――模型教室に来た子の親御さんから、『家でこんなに集中している姿を見たことがない』という感想を、本当によくいただきます。普段は落ち着きがないように見える子でも、「これを作ってみたい」という気持ちがあると、驚くほど集中して取り組めるようです。簡単すぎず難しすぎない難易度がちょうどよくて、昨日できなかったことが今日できるようになる。その『ちょっとだけ頑張る』ことが大切なんですよね。(オオゴシさん)

 

少しだけ背伸びをして挑戦し、自分の力で完成までたどり着く。その経験が、「自分にもできた」という喜びにつながっていきます。

実際に、作品づくりを終えたおうちの方からは、「うちの子が、ここまでできるとは思っていませんでした。」という声が寄せられることも少なくないそうです。

こうした成功体験を積み重ねることは、自信や自己肯定感につながるきっかけにもなるでしょう。

 

親は「教える人」ではなく、「一緒に考える人」でいい

――親が答えを教える必要はありません。最初から最後まで手を貸すのではなく、一緒に考えて子どもに寄り添いながら答えを探してあげることが大事かなと思います。(オオゴシさん)

 

困ったときだけ少し手を貸して、できたら一緒に喜ぶ。そんな関わり方でも、子どもは十分に「自分でできた」という達成感を味わうことができます。

また、親子で模型店へ足を運び、「どれを作ろうか」と相談しながら選ぶ時間も、プラモデルの楽しみの一つです。まずは、お子さんが「これを作ってみたい!」と思えるプラモデルを、一緒に探すところから始めてみませんか。

 

オオゴシトモエさんおすすめ!工具なしでOK!「好き」から選ぼう、親子におすすめのプラモデル

 

① 好きなキャラクターと一緒に、プラモデルデビュー!

ENTRY GRADE[エントリーグレード]
ENTRY GRADE ドラえもん

👦 こんなお子さんにおすすめ
好きなキャラクターがいる/初めてプラモデルに挑戦する

👐 難易度
★☆☆

💬 オオゴシさんのおすすめポイント

ENTRY GRADE[エントリーグレード]シリーズは、タッチゲートでパーツは手でプチッ!と取れる仕様で、ニッパーがなくてもパーツの切り離しができます。シールも最小限に押さえられていて、成形色のみで色分けが再現できます。説明書もカラーで読みやすく、組み立て手順が視覚的に理解しやすい工夫がされています。
「ENTRY GRADE ドラえもん」は、対象年齢3歳以上なので、お子さんのはじめてのプラモデルにぴったりです。パーツには「星」や「月」などのお子さんに身近な形のマークがついていて、マーク同士を組み合わせることで、正しい向きや位置で組み立てられる仕様になっています。

🌱 こんな楽しみ方も!

好きなキャラクターだからこそ、「完成させたい!」という気持ちが自然と湧いてきます。完成した作品を飾ったり、シリーズで集めたりと、楽しみ方も広がります。

② 恐竜好きなら、もっと恐竜が好きになる!

プラノサウルス ティラノサウルス

👦 こんなお子さんにおすすめ
恐竜や生き物が好きな子/図鑑を読むのが好きな子

👐 難易度
★★☆

💬 オオゴシさんのおすすめポイント

「プラノサウルス」シリーズは、骨格状態と恐竜状態の両方を作ることができるので、恐竜が復元されていく様子を楽しめます。説明書には、恐竜の名前の由来や学説など、恐竜の豆知識がちりばめられています。それぞれが「今組み立てている箇所に対応した部位についてのポイント」になっているので、組立を楽しみながらより深い知識を得ることができます。こちらのシリーズもタッチゲートなので、ニッパー不要で組み立てることができます。
「プラノサウルス ティラノサウルス」は、最新の学術研究に基づいた、大きな身体を支える足の構造や、肉食の恐竜の特徴的な鋭い歯や爪の形が、しっかりと再現されています。外皮のパーツは、鱗バージョン、羽毛バージョンの2つから選んで組み立てることができます。

🌱 こんな楽しみ方も!

骨格や体のつくりを観察しながら組み立てられるのが魅力。完成後は図鑑で見比べたり、博物館へ出かけたりと、「もっと知りたい!」という気持ちにつながります。

③見るだけじゃない!自分だけの世界をつくってみよう

「ジオベース エントリーキューブ -はじめてのジオラマキット-」秋の風景

👦 こんなお子さんにおすすめ
ものづくりが好きな子/自由な発想で遊ぶのが好きな子

👐 難易度
★★★

💬 オオゴシさんのおすすめポイント

「ジオベースエントリーキューブ」は、4種類の季節の風景が作れる初心者向けのジオラマキットです。ジオラマ用の粘土「ジオベース」と、木やパウダーなどの各種ジオラマ素材を使用し、10センチ角のベース上で、オリジナルジオラマを製作できます。工作用のボンドやビニール手袋などもセットに入っているので、箱をあけてすぐに作業を始めることができます。
「ジオベース エントリーキューブ -はじめてのジオラマキット-」秋の風景 は、粘土は茶色とグレーの2色があり、グレーの粘土の使い方でいろいろなバリエーションがつくれます。グレーの粘土を薄く伸ばして道にしたり、丸めると岩や石碑にもなります。パウダーも4色入っているので、どの色を使うかによって十人十色の仕上がりに。

🌱 こんな楽しみ方も!

完成したプラモデルを飾るだけでなく、自分だけの風景や物語を考えながら世界観を広げられます。身近な素材を組み合わせれば、オリジナルのジオラマづくりにも挑戦できます。

掲載している価格はメーカー公式サイト掲載時点の参考価格(税込)です。販売店によって価格が異なる場合があります。

いかがでしたでしょうか。学びにもつながるプラモデルの楽しさを、親子で体験してみませんか。

※[参考]
▽朝日新聞「ガンプラ 組み立てて脳活性化」(2008年掲載)
https://www.asahi.com/edu/student/atama/TKY200807290146.html
▽プラキット作りは頭に良い-脳科学的研究データにより実証
東海大学情報理工学部 高雄研究室×コトブキヤ 共同プロジェクト
https://www.dreamnews.jp/press/0000041124
▽教室がワクワクする工場になるプラモデル授業「ガンプラアカデミア」
https://gunpla-academia.jp/
▽BANDAI SPIRITS、小学校向けプラモデル授業「ガンプラアカデミア」参加児童100万人突破
https://ict-enews.net/2026/08/07bandaispirits/

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